粉と湯の割合に迷ったら、粉1に湯14から始めます。粉10gに湯140mlです。UCC、キーコーヒー、AGFの案内がそろって重なる数字だからです。この記事ではメーカー6社の数字を同じ物差しに直し、粉が吸う湯の量と、マグ1杯に必要な粉を計算しました。

この記事の価格は2026年11月5日に確認した値段が中心で、毎日変わることがあります。参考にした店と確認日は価格の確認日と参考元にまとめました。

運営者の飲み方

運営者は普段ネスプレッソを飲み、ハンドドリップは時々します。好みは深煎りでコクが強い味です。ドリップコーヒーメーカーでは濃さが足りないと感じ、深煎りに替えたことがあります。

メーカーの割合を1つの表にする

メーカーの案内は、1杯の粉と湯で書かれています。ただ、1杯の量がそれぞれ違うので、そのままでは比べられません。そこで「粉1に対して湯がいくつか」に直しました。数字が大きいほど薄い設計です。

メーカー粉注ぐ湯粉1に湯湯100mlの粉
メリタ8g140ml1:17.55.7g
UCC10〜12g160ml1:13.3〜16.06.2〜7.5g
キーコーヒー10g140ml1:14.07.1g
AGF 贅沢な珈琲店10g140ml1:14.07.1g
AGF 森彦の時間18g160ml1:8.911.2g
UCC 職人の珈琲 バッグ7g140ml1:20.05.0g

各社の公式の案内を2026年11月5日に確認し、割合は当サイトで計算しました。UCC 職人の珈琲は、公式の栄養成分の条件(1杯7gを熱湯140ml)を使っています。

湯100mlに使う粉の量
UCC 職人の珈琲 バッグ5.0g
メリタ5.7g
UCC6.2g〜7.5g
キーコーヒー7.1g
AGF 贅沢な珈琲店7.1g
AGF 森彦の時間11.2g

表の数字を湯100mlあたりに直しました。幅のある線は、案内に幅があることを示します。

並べると、ふだんの家庭用は1:13から1:18に集まります。真ん中が1:14です。キーコーヒーとAGFのちょっと贅沢な珈琲店は同じ1:14で、UCCの幅もこの数字を含みます。だから最初の1杯はここから始めるのが、遠回りのない選び方です。

外れているのは2つです。AGFの森彦の時間は1:8.9で、粉18gを使う濃い設計です。反対にドリップバッグは1:20で、手軽さの分だけ粉が少なくなります。バッグを薄いと感じる人がいるのは、割合で見ると自然なことです。

粉は自分の重さの約2倍の湯を抱える

割合を読むときに見落としやすいのが、注いだ湯がすべてカップに届くわけではない点です。キーコーヒーの案内は、注ぐ湯の量と出来上がりの量を分けて書いています。同じように書かれた数字を集めて、差を計算しました。

例粉注ぐ水や湯出来上がり差粉1gあたり
キーコーヒー 1杯10g140ml120ml20ml約2.0ml
キーコーヒー 5杯50g700ml600ml100ml約2.0ml
キーコーヒー アイス15g120ml90ml30ml約2.0ml
メリタ 1杯8g140ml125ml15ml約1.9ml
ハリオ 水出し80g1,150ml1,000ml150ml約1.9ml

キーコーヒーのアイスは氷を足す前の量です。メリタは「1杯は125cc」の説明を使いました。ハリオは水出し珈琲ポットの説明書の数字です。

結果はきれいにそろいました。粉1gあたり約2mlが、粉の中に残ります。熱い湯でも冷たい水でも、1杯でも8杯分でも、ほぼ同じです。これは各社の数字を割り算して見つけた目安で、メーカーが公式に示す数字ではありません。

この差を知らないと、計算が少しずれます。粉10gに湯140mlなら、カップに入るのは120mlです。1:14で淹れたはずが、カップの中の量で見ると1:12に見えます。ハリオのV60の説明書は「一杯分(120mL)、10〜12g」と書いています。これは出来上がりの量で考えると、キーコーヒーと近い数字です。

象印のコーヒーメーカー EC-TD40の説明書も、出来上がりで書かれています。コーヒーカップ1杯は約120mlで粉約7g、マグカップ1杯は約180mlで粉約10gです。出来上がりで1:17から1:18なので、ハンドドリップの案内より粉が少なめです。マシンで薄いと感じたら、この差を思い出してください。

マグ1杯に必要な粉を出す式

運営者のマグは350mlを超えます。こうした大きなマグでは、「1杯10g」の案内をそのまま使えません。AGFも、約200mlのマグでは10gだと薄く感じることがあると説明しています。そこで、粉が抱える2mlを入れた式を作りました。

必要な粉の式

粉=飲みたい量÷(割合−2)。1:14なら、飲みたい量を12で割ります。注ぐ湯は、飲みたい量に粉の2倍を足した量です。

飲みたい量1:14の粉注ぐ湯1:16の粉注ぐ湯
120ml10g140ml9g137ml
180ml15g210ml13g206ml
250ml21g292ml18g286ml
300ml25g350ml21g343ml

300mlを飲みたいなら、1:14で粉25g、湯350mlです。普段の2.5倍の粉が必要で、思ったより多いと感じるはずです。マグになみなみ注いだコーヒーが薄くなる理由は、たいていここにあります。淹れ方が悪いのではなく、粉の量が足りていません。

ドリップバッグでも同じ計算ができます。UCC 職人の珈琲は1袋7gです。300mlを1:16で作るなら約21gなので、3袋です。1袋で大きなマグを満たすと、薄くなって当然です。手順はドリップバッグの選び方にまとめています。

蒸らしの湯も同じ計算で決まる

粉が約2mlを抱えるという数字は、蒸らしの湯の量にも使えます。粉10gをすべて湿らせるには、約20mlの湯が必要です。メリタは粉と同量ほどの湯を注ぐと説明しているので、8gなら約8mlです。粉が抱える量の半分なので、湿り切らない部分が残ることもあります。

蒸らしは粉全体に湯を行き渡らせる時間です。運営者も最初に30秒ほど蒸らします。粉が乾いたまま残ると、その分の粉は働かないので、割合の計算より薄くなります。量を決めても薄いと感じる人は、蒸らしの湯が足りているかを見てください。

粉の量を値段に直す

割合を変えると、1杯の値段も変わります。UCC ゴールドスペシャル(粉)の240g 985円と、運営者がよく買うカルディのイタリアンローストの200g 1,274円で計算しました。

粉の量UCC ゴールドスペシャルカルディ イタリアンロースト
8g約33円約51円
10g約41円約64円
12g約49円約76円
21g約86円約134円
25g約103円約159円

粉25gのマグ1杯は、UCCで約103円です。アルペジオのカプセル1個の約103円と、ほぼ同じ金額になりました。粉は安いと思いがちですが、大きなマグを濃く淹れると差は小さくなります。1杯の値段の比較は家のコーヒー1杯の値段を比較で整理しています。

粉を増やすときの金額も見ておきます。1杯あたり2g増やして1日1杯淹れると、1年で730gです。UCCの粉なら約2,996円の増加です。月に約250円で濃さの不満が消えるなら、悪くない使い方です。

1袋で何杯淹れられるか

割合が決まると、粉の袋が何杯分かも分かります。袋の大きさと1杯の粉を掛け合わせて計算しました。粉は開けたあとの香りが落ちるので、飲み切る日数も一緒に見ます。

袋8g10g12g1日2杯、10gで
カルディ 200g25杯20杯約16杯10日
UCC 240g30杯24杯20杯12日
UCC 1,000g125杯100杯約83杯50日

1日2杯なら、240gの袋は12日で空になります。時々しか淹れない人が1,000gの袋を買うと、割安でも飲み切るまでが長くなります。週に2杯なら100杯で約1年です。保存の考え方は豆と粉の保存で扱います。

粉を増やすと袋が早くなくなる点も、忘れがちです。10gを12gにすると、240gの袋は24杯から20杯に減ります。3杯分だけ、次の買い物が早まります。濃さを上げる前に、この差を知っておくと予算が読めます。

2杯以上は単純に倍にしない

杯数が増えたときの案内は、メーカーで考え方が分かれます。割合の中で一番おもしろいところです。キーコーヒーは粉も湯もそのまま増やします。AGFは粉を少しずつ減らします。UCCはその中間です。

杯数キーコーヒーUCCAGF 贅沢な珈琲店
1杯10g、140ml10〜12g、160ml10g、140ml
2杯―20g前後18g、280ml
3杯30g、420ml25〜30g前後24〜26g、420ml
4杯―35〜40g前後―
5杯50g、700ml――

AGFの説明によると、まとめて淹れると時間が長くなるので、1杯あたりの粉を少なめにします。同じ420mlでも、キーコーヒーの1:14に対してAGFは1:16から1:17.5です。粉の差は3杯で4〜6gです。

どちらが正しいということはありません。一度にたくさん淹れて濃いと感じたらAGFの数字へ、薄いと感じたらキーコーヒーの数字へ動かします。来客の4杯なら、まずUCCの35gで淹れて、次から2gずつ調整すると決めやすくなります。

淹れ方ごとの割合

ペーパードリップ以外の淹れ方も、同じ物差しで見ておきます。湯に粉を浸す淹れ方と、氷で薄める淹れ方では、数字の意味が変わります。

淹れ方粉水や湯粉1に注意する点
フレンチプレス(UCC)10〜12g160ml13.3〜164分ほど置く
水出しポット(ハリオ)80g約1,150ml約14.4冷蔵庫で約8時間
氷で冷やすアイス(キー)15g120ml8氷60gを足して150ml
インスタント(AGF)2g140〜180ml70〜90溶ける粉なので別物

水出しの1:14.4は、熱い湯のドリップとほぼ同じ割合です。一方、氷で冷やすアイスは1:8で、ホットの倍近い濃さで淹れます。氷が溶ける分を先に見込むからです。計算の考え方はカプセルのアイスコーヒーの作り方でも扱っています。水出しの商品は水出しコーヒーの作り方と商品比較で比べました。

インスタントの70や90という数字は、ドリップと比べても意味がありません。ドリップは粉から味を取り出し、インスタントは飲み物を乾かした粉を溶かすからです。インスタントは溶かす湯の量だけ見れば十分です。

スプーンとはかりの使い分け

粉の量は、はかりがなくても近い数字にできます。AGFの説明では、大さじならすりきり2杯、ティースプーンなら山盛り3杯が約10gです。メリタのメジャースプーンはすりきり1杯で約8gです。象印の計量スプーンは、すりきり1杯が約7gの計算です。

注意したいのは、スプーンの中身が同じ10gとは限らない点です。AGFはドリッパー付属のスプーンを1杯8〜12gと説明しています。付属のスプーンを使う人は、一度だけはかりで重さを測っておくと、案内の数字に合わせられます。はかりを毎回使わなくても、ここだけ押さえれば十分です。

道具価格の例読める重さ向いている人
タニタ KJ-1142,200円0.5g単位、1kgまで料理にも使いたい人
ハリオ V60 ドリップスケール4,930円(定価7,700円)2〜2,000g、タイマー付き時間も一緒に見たい人

タニタは公式ショップの税込価格で、確認時は売り切れの表示でした。ハリオはヨドバシの税込価格で、定価はハリオ公式の値です。読める重さは説明書と公式の説明によります。

はかりで湯まで量るなら、ドリッパーごと載せて0に合わせ、注いだ重さを見ます。湯1mlはほぼ1gです。ハリオのスケールならタイマーも同時に動くので、ハリオが案内する3分という目安とも合わせやすくなります。

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はかりの口コミ

楽天のある店のレビューでは、ハリオのスケールは12件で平均4.42点でした。件数が少ないので傾向として読んでください。

口コミの好評点

  • 重さと時間を1台で測れて手間が減る
  • 味の再現がしやすくなった
  • キッチンのはかりとしても使える

口コミの不満点

  • タイマーのボタンの反応が悪いという1件
  • 梱包が簡素という1件

濃さを直す順番

薄い、濃いと感じたら、変えるのは1回に1つだけです。割合を動かすのが最も分かりやすい方法です。AGFは10gを基準に1〜2gずつ調整すると説明しています。キーコーヒーは、濃さには粉の量、挽き目、時間、湯の温度が関わると説明しています。

濃さを直す順番
1. 粉湯はそのままで粉を2g増減するまずここ
2. 湯粉はそのままで湯を20ml増減する量を保てない
3. 挽き目少し細かく、または少し粗くする粉で買う人は不可
4. 豆焙煎の深い豆や浅い豆に替える味が大きく動く

運営者がドリップメーカーの濃さに不満を感じたときは、最後の段の深煎りへの変更を選びました。濃さの不満が味の好みから来ているなら、早めに豆を替えるのも手です。味の悩みごとの直し方はコーヒーが薄いときとコーヒーが苦すぎるときで扱います。

挽き目は挽き目の記事に、温度はお湯の温度の記事にまとめました。割合を決めてから、この2つに進むと順番が崩れません。

場面ごとの割合の決め方

深煎りをブラックで1杯

粉12g、湯160mlから始めます。UCCの濃い側の数字で、1:13.3です。運営者の好みのような、深煎りでコクが強い味に近づけたいときの出発点です。運営者はカルディなどで、深煎りの表示と値段を見て粉や豆を選びます。最初に30秒ほど蒸らし、湯を少しずつ全ての粉にかけます。

来客に4杯

粉35〜40g、湯は1杯160mlなら640mlです。UCCの数字です。ケトルの容量とドリッパーの大きさを先に確かめます。4杯を手で淹れるのが大変なら、運営者が来客に使うドリップバッグでもかまいません。

コーヒーメーカーで2杯

象印 EC-TD40の案内では、コーヒーカップ2杯で粉約14g、マグ2杯で約20gです。薄いと感じたら、水の目盛はそのままで粉を増やします。ただし上限は計量スプーン4杯、約28gです。粉の入れすぎはあふれる原因になると、説明書が注意しています。

氷で冷やす1杯

キーコーヒーの数字どおり、粉15gに湯120mlです。熱いコーヒーが90mlできて、氷60gで150mlになります。氷を入れる容器は耐熱のものを使ってください。

合う人

  • 毎回の味のぶれを減らしたい人
  • 大きなマグでドリップを飲む人
  • 人数によって淹れる量が変わる人

合わない人

  • カプセルだけで飲む人
  • 目分量で気楽に淹れたい人
  • インスタントが中心の人

用意する湯の量

注ぐ湯の量が決まっても、ケトルにその量だけ入れると足りません。UCCは、カップを温めるなどにも使うので、湯は多めに用意するよう勧めています。1杯ごとの量に、温める分の100mlを足すと失敗しません。100mlは当サイトの目安です。

杯数注ぐ湯(1杯140ml)温める分ケトルに入れる量
1杯140ml100ml240ml
2杯280ml100ml380ml
3杯420ml100ml520ml
4杯560ml100ml660ml

4杯なら660mlです。ケトルの容量が足りないと、途中で湯が切れて時間が延びます。細口のケトルは小さなものもあるので、買う前に杯数で確かめてください。運営者の細口ケトルは電気式です。ケトルの比較は電気ケトルの選び方にまとめました。

記録を1行だけ残す

割合を決めるときに役立つのは、難しい道具より短い記録です。「粉12g、湯160ml、濃い」のように1行だけ書きます。次は1つだけ変えて、また1行です。3回も書けば、自分の数字が見えてきます。

記録の良いところは、豆を替えたときに戻る場所があることです。新しい豆が薄いと感じても、前の数字から2g足すだけで済みます。コーヒーは嗜好品なので正解はないと、キーコーヒーも書いています。だから他人の数字より、自分の1行のほうが役に立ちます。

淹れる前の確認リスト

この4つを確認してください

  • 飲みたい量は何mlか(マグを計量カップで測る)
  • 付属のスプーンは1杯何gか
  • 粉の袋に目安の量が書かれていないか
  • ケトルとドリッパーの容量は足りるか

価格の確認日と参考元

この記事の値段は、下の表の店やページで確認した時点のものです。確認した年はすべて2026年です。価格は毎日変わることがあり、セール、在庫、色、店によっても違います。送料、ポイント、クーポンは、本文で触れた場合を除いて計算に入れていません。

商品確認した価格参考にした店やページ確認日
UCC ゴールドスペシャル(粉)240g 985円UCC公式ストア11月5日
カルディ イタリアンロースト200g 1,274円カルディ公式オンラインストア11月5日
ネスプレッソ アルペジオ10カプセル 1,026円ネスプレッソ公式の価格改定のお知らせ11月5日
タニタ KJ-1142,200円(売り切れの表示)タニタ公式ショップ11月5日
ハリオ V60 ドリップスケール VSTN-2000B4,930円ヨドバシ11月5日
ハリオ V60 ドリップスケール VSTN-2000B定価 7,700円ハリオ公式11月5日

価格は確認時点の表示価格です。第三者の記事の価格は、その記事の時点の値段です。購入前に販売ページで最新の価格を確認してください。

よくある質問

粉と湯の割合はどれくらいがよいですか?

最初は粉10gに湯140mlの1:14がおすすめです。キーコーヒーとAGFの案内が同じ数字で、UCCの幅にも入ります。

1杯の粉は何gですか?

メリタは約8g、キーコーヒーとAGFは10g、UCCは10〜12gです。

出来上がりは注いだ湯より減りますか?

減ります。各社の数字を計算すると、粉1gあたり約2mlが粉に残ります。粉10gなら約20mlです。

マグ1杯なら粉は何g必要ですか?

飲みたい量を12で割ると1:14の粉が出ます。300mlなら25g、注ぐ湯は350mlです。

2杯のときは粉も2倍ですか?

メーカーで違います。キーコーヒーは倍に増やし、AGFは2杯で18gと少なめです。濃さを見て決めてください。

はかりは必要ですか?

なくても淹れられます。付属のスプーンの重さを一度測るだけでも、案内の数字に近づきます。

ドリップバッグが薄いときはどうしますか?

お湯を減らすか、大きなマグなら袋を増やします。UCC 職人の珈琲は1袋7gで、1:20の計算です。

水出しの割合はどれくらいですか?

ハリオの水出し珈琲ポットは粉80gに水約1,150mlで、1:14.4です。